2019.05.02
【米FDA承認】CBDオイルはてんかんに効果的?日本国内での臨床試験も!
美Written by 美意識タカ子
WHO(世界保健機関)が正式に認めているCBDの効果の中で、最も代表的なのが「てんかん」に対する「抗てんかん作用」です。
通常のてんかんではなく、既存の処方薬では治療が困難とされている「難治性てんかん」に対する効果が認められています。
アメリカでは、2018年秋に世界で初めてCBD由来のてんかん新薬「エピディオレックス」が処方薬として承認されました!
そしてこの度、なんと日本でもエピディオレックスの臨床試験(治験)が始まることが決定しています。
というわけで、この記事では文字通り世界中から注目されているCBDオイルの抗てんかん作用について解説します。
Contents
「てんかん」ってどんな病気?
てんかんは100人に1人が発症する「脳の病気」
てんかんは子どもから大人まで発症する「脳の病気」です。
人間の大脳は神経細胞のスイッチをバランス良くオン・オフ切り替えることで、正常な判断をしたり身体を動かしたりする命令を出しています。
しかし、てんかん患者の場合は神経細胞のスイッチのバランスが崩れて大脳に電気的な異常興奮が起こり、様々な症状(てんかん発作)を引き起こします。
てんかん患者数は日本で約100万人、全世界では約5,000万人ほど存在します。
いずれの年齢層でも発症する病気ですが、とくに小児と高齢者に多く見られる病気です。
これは日本全体で言うと約100人に1人の割合なので、決して少なくはない数字でしょう。
てんかんの症状
てんかんの症状は大脳の電気的興奮が発生する場所によって変わり、極めて多彩な症状が見られます。
主な症状としては”突然意識を失って反応がなくなる”、”痙攣する”などの「てんかん発作」を繰り返します。
前頭葉:運動発作
顔、手、足などのけいれん発作が起きます。
全身に力が入って突っ張った状態になったり、手足が一定のリズムでピクピク・ガクガク動くといった症状が見られます。
頭頂葉:体性感覚発作
身体の一部にピリピリ感やチクチク感を感じます。
後頭葉:視覚発作
輝く光や点が見える、ピカピカして見えるなどの視覚異常が現れます。
側頭葉:
・自律神経発作:腹痛・悪寒・発汗・吐き気などの症状があります。
・精神発作:未視感・既視感・不安感などを覚えます。
てんかんの一般的な治療法は?
従来の一般的なてんかんの治療法には「薬物治療」「食事療法」「ACTH療法」「外科治療」があります。
てんかんは治療ですぐに改善が見られる場合もあれば、これらの治療を組み合わせても治らないほど重度な場合もあります。
薬物療法
抗てんかん薬を使用する治療法です。
発作の種類や症状、患者の体質に合わせて薬の種類を使い分けます。
1種類だけでは発作に改善が見られない場合、複数種類を組み合わせて併用します。
しかし、薬物療法には様々な副作用も伴います。
眠気・ふらつき、肝機能の低下、白血球の減少、脱毛…など。
予め副作用のリスクについても考えておくことが大切です。
食事療法(ケトン食療法)
薬物療法だけでは発作が改善されない場合、食事療法を行うこともあります。
ケトン食療法は人間のエネルギーの元となる糖類(米・パン・パスタなど)の摂取を抑え、代わりに脂肪(卵・油・マヨネーズ)などを増やします。
あらゆる種類のてんかん発作に大きな効果が見られる治療法です。
ACTH療法(ホルモン療法)
副腎皮質刺激ホルモン注射を一定期間、連日投与する治療法です。
治療開始後、50~90%の確率で発作が消失するとの結果が出ていますが、高確率で副作用が現れます。
小児の「ウェスト症候群」や症候性全般てんかんに対して筋肉注射として用いられます。
外科治療
最終手段としての治療法が「外科手術」です。
発作を根本から止めることが目的の「根治手術」と、発作の症状を和らげたり頻度を減らすことが目的の「緩和手術」があります。
手術をするにはいくつかの条件を満たさなくてはいけないので、てんかん患者全員が受けられるわけではありません。
最近は手術の技術も進歩しているため、どんな治療法を試しても長期間改善が見られない場合は医者と相談すると良いでしょう。
てんかん患者の2割は治療が効かない「難治性てんかん」
てんかん症状の重症度は患者によって様々です。
患者全体の6割が薬物治療によって発作が完全消失し、2割ほどの人が4 / 1程度にまで発作の回数が減少するというデータが出ています。
残りの2割の人は、薬物治療での治療が困難な「難治性てんかん」に該当します。
ウエスト症候群、ドラべ症候群、レノックス・ガストー症候群などがこれに当てはまります。
この難治性てんかんは子どもに多く見られる疾患で、薬物治療が効かないため最終手段として外科手術で対応するのが一般的でした。
しかし、2018年にアメリカで承認されたてんかん新薬「エピディオレックス」は、この難治性てんかん患者に対して一定の効果が出ており、使用対象も難治性てんかん患者のみに限定されています。
2019年3月に、日本でも治験が開始される見通しとなったため、多くの難治性てんかん患者が外科手術なしでも症状が改善することが見込まれます。
世界で進む「CBDの抗てんかん作用」研究
CBDの抗てんかん作用は世界中で認知され始めています。
CBDのてんかんに対する薬理効果は、他の疾患に対する効果よりもはるかに研究が進んでいるためです。
大規模臨床試験などを経ているため、薬理効果を裏付けるエビデンスなども豊富に揃っています。
WHO(世界保健機関)もCBDの抗てんかん作用については詳しく言及しており、その効果について認めています。
その結果、アメリカのFDA(米食品医薬品局)はCBD由来の治療薬の中で唯一、てんかん新薬の「エピディオレックス」に対して正式に認可を出しました。
エピディオレックスはアメリカ国内ではすでに処方薬としての使用が認可されていますが、日本でも臨床試験(治験)という形に限って使用が許可される見通しとなりました。
これまで日本国内においてエピディオレックスの医薬品としての使用や輸入は禁じられていましたが、ついに「治験」という形での使用が始まるにあたり、今後の動向が注目されています。
そもそも「CBD」とは一体どんな成分?
CBDは大麻草に含まれる「カンナビノイド」という化学物質の一種です。
大麻草というと違法なイメージがありますが、CBDには違法成分は一切含まれていません。
CBDと違法大麻の違いについてはこちらの記事をご覧下さい。
近年、大麻草に関する研究においてCBDにはあらゆる薬理作用があることが分かっており、世界中から注目を集めています。
その効果・効能は多岐に渡っていて、てんかん発作の抑制をはじめ、リラックス効果や睡眠の質を改善する効果、ガン細胞の増殖の抑制、疼痛の軽減、不安障害の軽減など、あらゆる疾患に対して幅広い効果があります。
CBDオイルがてんかん治療に効果的な理由とは?
人間の体内に元から存在する「ECS(エンド・カンナビノイド・システム)」
人間の脳内には元から「エンド・カンナビノイド」という物質が存在します。
エンドカンナビノイドは一種の「脳内マリファナ」とも呼ばれ、精神細胞の働きによって自動的に生成される物質です。
このエンド・カンナビノイドは人間の恒常性の維持を担っていて、心身のバランスを整えたり健康を維持する機能があります。
例えば、神経・免疫・感情・運動神経・認知と記憶などの恒常性を保っています。
この機能を「ECS(エンドカンナビノイド・システム)」と呼びます。
本来であれば、このエンド・カンナビノイドが人間の脳内にある「カンナビノイド受容体」を介しててんかん発作を抑制するのですが、加齢や外的ストレスによってエンドカンナビノイドの働きは弱まってしまいます。
エンドカンナビノイドの働きが弱ると「カンナビノイド欠乏症」に陥ってしまい、心身のバランスを保ったり健康の維持が出来なくなるため、様々な疾患を引き起こします。
CBDオイルがECSの働きを助けてくれる
働きが弱ったエンド・カンナビノイドの代替として効果を発揮してくれるのがCBDです。
CBDは大麻草に含まれる「カンナビノイド」という化学物質の一つなので、エンド・カンナビノイドに代わってECSと同じ働きを担ってくれるのです。
CBDオイルがカンナビノイド受容体に作用することにより、てんかん発作を抑制すると考えられています。
本当に効くの?と思った方はぜひこちらの記事もご覧下さい。
週300回の発作が0回に…CBDオイルで難治性てんかんを克服したシャーロットちゃん
2歳の頃からドラべ症候群(難治性てんかん)に苦しんでいたシャーロットちゃんは、多い時は週に300回、最も酷い時は一晩に50回ものてんかん発作に苦しんでいました。
その後2年間、薬物療法や食事療法を試しても効果が見られず、強力な薬物治療の副作用によって一度は生死の境を彷徨い、残された手段は「てんかんの犬用の強力な薬を使う」「人為的に昏睡状態にする」のみでした。
そんな時に出会ったのが「CBDオイル」だったそう。
使用開始から2週間もの間、週に300回もあったてんかん発作は、一度も起きることはありませんでした。
シャーロットちゃんに限らずCBDオイルでてんかんが治まった事例は世界にたくさんありますが、とくにシャーロットちゃんの場合はこの放送が世界に衝撃を与え、話題となりました。
まとめ:難治性てんかんはCBDオイルで緩和する可能性が高い
先述したように、CBDのてんかんに対する効果はWHO(世界保健機関)も評価しています。
また、CBDに関する臨床試験が進んでいるアメリカでは、2018年にCBD由来のてんかん新薬「エピディオレックス」が処方薬として承認されました。
日本でも今後エピディオレックスの臨床試験が行われる見通しとなっており、てんかん治療の新しい選択肢の一つとして浸透していくことが予想されます。
CBDオイルは他の薬物療法とは違い、これまでの臨床試験において副作用や依存性などは認められていません。
大麻草のもう一つの主成分「THC」と違って乱用性などもありませんし、「ハイになる」「キマる」などの精神作用も及ぼしません。
低リスクで高い効果を見込めるため、CBDオイルは今後全く新しい治療法の一つとして、てんかん患者にとって新しい希望の光となるでしょう。

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